インタビュー紹介

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松嶋 洋子さん

松嶋 洋子さん

株式会社インシュアランスサービス
関西営業2部2課 課長
「仕事はひとのために」「謙虚に勉強する姿勢でいる」

会社情報

株式会社インシュアランスサービス
【所在地】兵庫県芦屋市松ノ内町1-10ラリーブ2F
【事業内容】保険代理店業務
【社員数】正社員44名(本社・神戸)(男性21名:47.7%、女性23名:52.3%)(令和4年10月時点)

「仕事はひとのために」「謙虚に勉強する姿勢でいる」

 株式会社インシュアランスサービスは、保険代理店として1975年に創業して以来、「保険会社の代理人ではなく、お客様の代理人である」を経営理念とし、法人向けのリスクマネジメント・コンサルティングサービスを中心とした、損害・生命保険のプロフェッショナル・ファームとして日々成長しています。現在は、クレーム対応等の危機管理を担う日本アイラック株式会社と業務システム開発などのサービスを提供 するフュージョン・エスアイ株式会社とともにRMJグループを形成し、独創的なリスクマネジメントサービスの提供を行っています。
 今回は、関西営業2部2課長として店舗での営業業務のほか、広報業務等幅広い分野で活躍する松嶋さんにお話を伺いました。

納得いかないことは、溜め込まず主張する

Q.これまでの経歴を教えてください。   

 短大卒業後、シフォンケーキと自然化粧品の専門店に就職しました。その後関西に帰りたかったことと、もっと長いスパンでお客様のお役にたてる仕事をしたいとの思いから転職を考え、25歳で現在の会社に入社しました。たまたま同期に同い年の人がおり、メールの送り方のような初歩的なことや上司への相談方法等を彼女に教えてもらううち、「自分も彼女のように親切な立ち振る舞いを身につけよう」と思うようになりました。また社外研修に参加する機会も多く、他社の管理職の方の話を聞いているうちに自然と、理想の管理職像を描いていました。
 中途入社だったこともあり、はじめは自分が管理職になれるとは全く思っていませんでしたが、異業種からの転職だったため、謙虚に勉強する姿勢でいること、前向きなきっかけでいただいた仕事は断らないという思いは常に持っていました。また、上司の意見が納得できないときには、納得するまで話をするように心がけました。そういったことが面白いと評価されたのかはわかりませんが、2014年に女性管理職に指名されました。

Q.キャリアの中で苦労したことはありますか?

 入社当時は、保険業界特有の専門用語が覚えられず、苦労しました。しかし当時の上司から、「あるとき突然に、これまで点だった知識が一つの線になるときがやってくるから、そんなに心配しなくて大丈夫」と声をかけられ、楽になりました。帰宅後にネットや書籍で専門用語について調べ翌日上司に自分の理解が間違っていないか確認する、というようなことをしているうちに、徐々に覚えることができました。
 保険の販売業務に携わり始めてからは、加入を希望されても制度上加入が案内できない方にどう断ればいいか、とても悩みました。例えば癌の治療が始まる方から癌保険加入の相談を受けても、直ぐに加入いただくことはできません。これは今でも悩みます。断ることはとても心苦しく、どう伝えればお客様に安心していただけるかは常に考えています。
 また、保険という商品の特性上、お客様とお付き合いする期間が長く、お客様が亡くなられることなどもあります。そんな時、遺族の方々にいかに寄り添っていくかを考えることも重要な仕事です。ただ商品を売って終わり、ではない付き合いの長さにこの業界ならではの苦労もありますし、同時に価値があるとも思っています。

人間関係を大切に、仕事を楽しむ

Q.働き続けてきてよかったことはありますか。

 長い間勤めてきたおかげで、会社の歴史や成長を感じることができます。すごく小さい話ですが、例えば、社内のドリンクスペースにはコーヒーポットのみでしたが、いつしか無料のドリンクコーナーが設置されたりするようになったんですよ。また、福利厚生の充実や職場環境が改善していく過程を直接感じ取れることは、一つの会社に長く居てよかったと思うところです。
 他、保険というのは様々なライフプランの変化のタイミングでご連絡をいただくことができます。お客様の結婚や出産、定年退職といった喜ばしいイベントを共に喜ぶことができることにも価値を感じます。また、保険営業を通じ様々な職種の方々と出会うことができるのも、この仕事ならではです。本当に沢山のお客様のお話が楽しいですよ。
 この業界に入る前は、お恥ずかしながら、保険というものは、「強引に勧められて、半ば強制的に加入させられるもの」といったイメージがありましたが、実際そういったことは全くなく、本当に良い物、必要な商品を提案できる環境があり、やりがいを持って働くことができています。

Q.仕事に対する意識や働き方が変わった転機はありますか?

 前職では、全国各地の期間限定イベントをデパート等で出店する際の責任者を任されていたのですが、当日の朝、体調を崩して現場に行けないことがありました。代わりがおらずとても困っていたとき、前年に働いてくれていたアルバイトの方を思い出し、連絡してみました。すると「もし洋子さんが急に体調を崩していたら困っているだろうなと思って、一応準備はしていました。」と言って、すぐに助けに来てくれたのです。
 現場にはかろうじて行きましたが、ほとんど動けない私を見て、他社のメーカーさん達も
忙しい中交代でフォローをしてくださり何とか開店準備に間に合うことができました。
 そのときはとても感謝しましたし、その方に対しても素直に「すごいな」と思いました。同時に、困ったときに助けてもらえる環境を自らが築けていたのだということも実感しました。仕事への意識が変わった出来事で、これからも人のために頑張っていこう、と強く思いました。

意識的に前向きな言葉を用いる

Q.管理職になってから変わったことはありますか。

 まず大きく変わったことは、部下を評価する立場になったことです。感情的になってしまうところがあるため、部下がしてくれたことや頑張ったことは常にメモを取り、総合的な判断ができるように工夫しています。
 二つ目は、管理職になるまでは「言いたいことは全部言えば良い」と思っていましたが、管理職になると、それでは立ち行かないことがでてきました。きちんと周りの状況や考え方を理解した上で発言しないと、組織として支障を来してしまいます。
 三つ目は、会社全体としての方向性が見やすくなったことです。お客様全体の満足度を上げるためには何が必要かを考えるなど、これまでよりステップアップした業務を担うことができるようになりました。

Q.部下との接し方で意識していることはありますか。

 部下の方が私より知識や経験、豊富なノウハウを持っていることもあり、そのような部下にも気持ちよく仕事をしてもらうためには何が出来るだろうと日々考えています。そして意外に私が根暗なので基本的には、ネガティブに考えてしまうところがあるのですが、部下に話をするときは出来るだけに根暗がばれないように、なるべく明るく前向きな言葉を用いるように心がけています。

Q.これから管理職や女性リーダーを目指す女性へのメッセージをお願いします!

 私は部下に対して、家族とプライベートを大切にする課にすると明言しています。当たり前のことですが、その当たり前のことを言葉にし、伝えるよう心掛けています。
 仕事だけを頑張ることが大切という雰囲気になってしまうと、お客様や、チームメンバーを思いやる気持ちが薄れてしまうのではと考えるからです。
 後、私自身プライベートが充実していなくては、仕事を頑張れないという我儘な性格もあってのことだと思います。
 これから管理職のポジションを与えられる方もいらっしゃると思いますが、是非、意識してみてください。格段に仕事がしやすくなりますよ。
 また最近特に思うのですが、マスクをしていると思った以上に表情が伝わりづらいです。なるべく感情表現は大きくするように心がけた方が、上司も部下もお互いのことがわかりやすくなります。皆様もぜひ実践してみてください。